NO.880668 ・ナインさん(男性/99歳) 2014/10/28 12:03:45
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元来、ワンピース掲載の「少年ジャンプ」は、青年漫画ではなく少年漫画だ。 なので、あくまでもメインターゲットは10才〜15才くらいの少年。
そして、少年ジャンプは、友情・努力・勝利を描いた格闘漫画(北斗の拳/ドラゴンボール/聖闘士星矢/キン肉マン等)で黄金期を迎え、それを「王道」として新連載される漫画にもこの要素を取り入れさせて売上を伸ばしてきた(人気を獲得してきた)経緯がある。俗にいう少年ジャンプの「王道パータン」とか「黄金パターン」というやつだな。
ところがそうやって、人気作に成ると必然的に連載が長引くし、同等の作品が出て来るために、主人公に対峙する敵も主人公も強くなっていかざるを得ないため、「格闘(強者)のインフレ現象」に陥ってしまい、収拾がつかない作品になってくる。
よって、この現象により、つまり作者が先に作品に“音を上げ”作品の面白さが失速したり、連載終了を迎えたり、読者離れにもなるわけで、事実黄金期よりも売上が下がった少年ジャンプは、少し以前からそれまでの王道パターンを切り替える方向性にあるのが「現状」だ。
また、少年ジャンプの場合、少年ターゲットでありながら、聖闘士星矢、キャプテン翼から端を発して、黒子のバスケやテニスの王子様といった、女子ウケする作品を意図的に連載してきた経緯があって、その購読層の人気存続は今でも切り離せない。実際、ここのターゲットは安泰な部分だ。
といった事柄から、現在のジャンプ漫画は切り替える方向性として、単なる格闘漫画でもギャグ&コメディーを取り入れたり、スタイリッシュなキャラを登場させてシンプルな構図よりも伏線を多数張り巡らせたり、敵味方が入れ替わるような複雑な構造を取り入れて、読者の「飽き」を防ごうと、半ば高尚な作品を作者に求めるようになったわけだ。そして、それ故に少年誌なのか青年誌なのかそれとも大人の読む漫画であるのかターゲットが不明瞭なモノになる。
その代表的な作品がワンピース。 したがって、格闘漫画であることを悪く言えば置き去りにした「伏線解釈の謎解き」が面白いと思える人間や、ストーリーの根幹テーマよりも「次回で読者を裏切る展開」が面白いと思える人間が、こういった漫画の購読層として定着して人気を存続している状況にある。
俺は、ジャンプ黄金期にそれこそ中高生時代で過去の王道漫画をリアルタイムで見てきた人間だが、正直いってワンピース含め現少年漫画は、まるで面白くない。
これは、話が複雑で面白くないということではなく、作品として伝えたいテーマやメッセージが希薄すぎて、確かに各話・各編でそれなる面白いと感じても、全てを読み通したときに感慨深いものがとくに残らないからだ。
例えて言うならば、過去の面白かった作品は観たあとに感動できる「映画」だったのに対し、今の人気漫画は「24」や「LOST」といった、長くて次回が気になるだけの「海外ドラマ」だな。
あと、ワンピースの作者である、尾田氏に至っては「終わることなく生涯描ける」と言っているくらいなので、つまりは編集部に指示されることなる天然でそれを描いているのだから、ある意味、時流を掴んだヒットメーカーとしては天才的であるとも言えるし、この先ももっと非一貫性の伏線と展開が様変わりするダラダラした作品になっていくことが予想されるな。
読者を否定してるわけじゃないけどな。 |