NO.843225 ・たぎさん(男性/46歳) 2013/11/12 09:24:37
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恐らく、相談者さまご自身が察している通り、幼少期の経験が現在の行動パターンに影響していると思います。帰って来てほしい、帰って来てくれると信じていた、いやお母さんなんだから一緒に帰るのが当然と思っていたのに、その思いが届かなかった。
その絶望的な経験によって心に深い傷を負い、人を信じられない、薄っぺらな付き合い、という行動パターンに繋がっているのだと思います。もし、そうだとしたら、その深い傷を癒すために専門家の力が必要だと思います。脳の深いところで無意識に起こってしまう反応を改善するために、心に負った深い傷を治療する必要があるでしょう。
しかし、一方で、治療ではないけれども、理性の働きでその無意識に起こってしまう反応に対処できることもあると思うのです。
たとえば、 「優しくしてくれるんだけど、信じたら裏切られそうで、怖くて信じられない」 と感じたら、それは幼少期のあの経験が原因で人が信じられなくなっているだけだ。もっと客観的に判断してみよう。と思い直して、そう言えばあの人はあのときも優しくしてくれた。あのときも私に配慮してくれた。あのときも私を気遣ってくれた。もしかしたら、あの人は信じていいのかもしれない、と。
重要なポイントは、 「信じられない」 という最初の反応は身体的なものですが、本当に信じられないのか、本当は信じられるのか、理性で客観的に判断できるはずだということです。卑近な例で申し訳ないのですが、お化け屋敷に入ると、体は怖いと反応しますが、客観的に判断すれば怖がる必要はない、危険なことは何もないと分かるはずです。所詮、作り物ですから。本物のお化けが出てくるわけないですから。ただし、本当に怖いのは分かっています。嘘でも演技でもなく、本当に怖いのは分かっています。でも、それは体が身を守るために反応しているのであって、それとは別に、頭で考えれば危険ではないと判断できるだろうと思うのです。
もちろん、判断を誤って裏切られてしまうことがあるかもしれません。でも、それは誰にでもあることなのです。相談者さまが嫌われているから裏切られたとか、相談者さまに価値がないから騙されたとか、そういうことではないのです。誰にでも起こりうる判断ミスなのです。ですから、判断を誤ったからといって、萎縮する必要はないのです。次は、判断ミスをしないように気を付ければいいだけのことなのです。
ただ、無理はしないでください。体は怖いと言っているのですから、無理をすれば傷を深めることにもなりかねません。
少しずつでも、過去の経験から解放され、自由に生きられることを心から願っています。
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