NO.752348 ・とれ〜にんぐまにあさん(男性/40歳) 2012/01/23 16:23:29
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お尻の筋肉とは、大臀筋のことでよろしいですか?
大臀筋はお尻全体を覆う大きな筋肉です。運動能力の向上においても、スタイルアップでのヒップアップ(お尻引き締め)においても、重要な筋肉ですね。
本題の前に、大臀筋の役割を説明しておきます。 大臀筋は、股関節(太ももの付け根)を軸にして、脚(太もも)を前から後ろに引く(専門的には、股関節の伸展させる)働きをします。ちなみに、股関節の伸展運動には、お尻の大臀筋だけではなく、太もも裏側のハムストリングスという筋肉群も同時に働きます。
さらに、股関節運動のことを解説しておくと、大臀筋(およびハムストリングス)が働く伸展運動だけでなく、逆に後ろから前に曲げる「屈曲」、脚を外に開く「外転」、脚を内に閉じる「内転」などもあります。こんなことをお話しするのは、股関節まわりには、それらの様々な動きをするための様々な筋肉があって、お尻の大臀筋を鍛えるだけではアンバランスが生じるため、それらをトータルに鍛えることが重要だからです。
では、お尻の大臀筋を鍛えるためにはどのような運動(筋トレ)をすればよいのか? もちろん、股関節の伸展運動となるものを行えばよいのであり、いくつもの種類があります。ただし、股関節の伸展運動だけを重視した種目では、先にお話した「股関節まわりの様々な筋肉のトータルバランス」がおろそかになりますので、お尻の大臀筋も含めた、下半身の様々な筋肉にトータルに働きかける種目をご紹介しておきたいと思います。
(1) 片脚立ち前後バランス 片脚立ちの状態から、上半身を前に倒し伸ばし(腕も前に伸ばす)、残りの脚を後ろに上げ伸ばす、こうして前後に一直線上に床と平行となるようにバランスをとる運動です。この動作を10回くらい繰り返します。片脚について終わったら、脚を入れ替えて同じことをやります。 上げる脚の動作のときに股関節伸展運動となるため、これがお尻の大臀筋を鍛えることになるわけですが、片脚立ちの軸足についてもお尻の外側にある中臀筋・小臀筋を鍛える運動になります。これで、お尻にある筋肉を総合的に鍛えることができます。
(2) ランジ(おまけ:ワイドスクワット) 脚を前後に大きく開いて、前脚の膝が90度になるように(その際、膝がつま先より前にいかないように)、腰を沈ませていく運動です。後ろ脚の膝も適度に曲げながら行ってください。沈ませて戻る、これを10回くらい繰り返します。片脚について終わったら、脚を入れ替えて同じ殊をやります。 この運動のメリットは、前脚について股関節伸展となり大臀筋を鍛えられるだけでなく、後ろ脚について股関節屈曲となり腸腰筋も鍛えられることです。トータルバランスを整える意味で、伸展−屈曲の拮抗関係にある、大臀筋と腸腰筋を同時に鍛えることができるのはとてもよいことなのです。
おまけとして、脚を前後に開くランジだけでなく、脚を左右に開くワイドスクワットも併せて行うことをおすすめします。 ワイドスクワットは、脚を左右に大きく開いて、両膝が90度になるように、腰を沈ませる運動となります。これも、10回くらい。 ワイドスクワットは、お尻の大臀筋にも効きますし、立ち上がり時に脚を内に閉じる動作によって、太もも内側にある内転筋群にも効く運動となります。
(3) スクワットジャンプ ずばり、大臀筋を鍛えるための最強種目です。それだけでなく、下半身全体を鍛えるための最強種目です。慣れに応じてチャレンジしてみてください。 やり方は、スピードをつけて深くしゃがみ、腕のふりや上半身のあおりも利用しながら、そのしゃがんだ姿勢から勢いよく一気にできるだけ高くジャンプする、そして、着地して休まず勢いのまま深くしゃがんでまた…と繰り返す。5〜10回を繰り返せたら上出来です。 ジャンプという動作には、強い股関節伸展運動が必要となります。股関節の伸展運動では、大臀筋とハムストリングスが働くわけですが、弱い負荷だとハムストリングスが働くので十分となり、大臀筋はあまり働きません。大臀筋を働かせるためには、ハムストリングスだけでは対応しきれない、強い負荷が必要であり、よって、ジャンプという強い動作が最も効果的となるのです。
以上、3種目あげてみましたが、できれば3種類ともやっていただくことがおすすめです。大臀筋自体が大きな筋肉なので、ちっとやそっとのことでは十分な刺激を与えられないだけでなく、下半身の運動は他にもいろんな筋肉が動員されて負荷が分散してしまうので、複数種目によって多くの刺激を与えてあげることが重要なんです。それに、お尻だけでなく、せっかくですから下半身全体を鍛えることができるように、この3種類をすべてお試ししてもらうのがよいと思うところです。 |