NO.661420 ・匿名さん(男性/99歳) 2011/01/28 15:00:51
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話題の池上彰さんではないですが、なにさんのご質問は「いい質問ですね!」(笑) ヘタに巷のダイエット情報をかじらず、素朴な気持ちでいらっしゃることは、これから正しいダイエット知識と方法を学び実践していく上でとても大切だと思います。今回のわたしのレスがなにさんのお役に立てば幸いです。
>どうしたらくびれが出来ますか?
お腹周りに関する理屈と方法については、ダイエットの悩み・カテゴリーの「お腹が痩せたい!」(ゆかさん女性15歳、2011/01/06)という質問にて、わたしがレスの形で詳しく述べていますので、そちらを是非お読みください。その上で、なにか不明な点がまだありましたら、改めてご質問ください。歓迎いたします!
>今体に脂肪がついているのですが痩せたらこのついた脂肪たちはどこにいくのでしょうか
食事の消化吸収から得る脂質でも、既に体脂肪として蓄積していたものを分解して得る脂質でも、その使い道は大きく2つあります。
ひとつは、からだの各組織の材料や、体内物質の材料となります。
もうひとつは、これが大部分なのですが、エネルギー代謝(有酸素呼吸)の材料となります。一般に「脂肪を燃やす」と表現されるもので、その結果、二酸化炭素と水に分解されて体外に(呼気や尿として)排出されます。
>どうやってなくなるのか教えてください
方法は2つあります。そのどちらも重要です。
ひとつは、食事の消化吸収から得る脂質の量を適度なものとすることです。外から過剰な量が入ってくれば、使い切れずに溜まってしまうことは理解できますよね。 さらに、食事の消化吸収から得る脂質の量を適度よりも少な目にしてあげると、外から入ってくる分が少ないことを補うために、からだの中に蓄積しておいた体脂肪をどんどん分解して利用するようになります。これが食事制限のダイエットということになります。ただし、効果を急ぐばかりに、極端に減らすことはやめてください。からだへの負担が大きすぎるからです。あくまで、食事由来をやや少な目にすることにとどめてください。そもそも、肥満気味の方は、食事由来が過剰であることが原因ですから、まずはそれを適度にするところから始めましょう。
さて、方法のもうひとつは、脂質の消費量を増やすことです。先に述べたとおり、脂質の使い道の大部分はエネルギー代謝(有酸素呼吸)の材料なわけですから、この働きを増やせばいいということになります。具体的には、運動をすればいいということになります。また、わざわざ運動ということでなくても、日常生活をより活発に過ごすことということでもいいです。とにかく、からだを積極的に動かす、その機会をうんと増やすということが大事です。
>食事制限で痩せるのは食べないぶん胃が軽いからで脂肪はなくなっていないのでしょうか?
とてもよいご指摘です。1食とか、1日とかいったごく短期の変化とは、確かになにさんのおっしゃるとおりなのです。このことを誤解している方が実に多い。よくダイエット番組とかで、なんらかの運動を行い、その前後(短時間)で体重がどれだけ減ったかを紹介するなんてのがありますけど、これも同じ誤解をしています。
ごく短期において体重が変化する一番の要素は体水分量の変化です。食事制限の場合でも、運動の場合でも、ごく短期に体重が減少するのは体水分量が減った分が大きいのです。
体脂肪を減らすこと(食事制限でも運動でも)を試みたときに、1日あたりに減らせる体脂肪量は数十グラムがいいところです。実にわずかずつしか減っていかないのです。1日の変化量なんて体重計ではわからない程度なのです。
ヘタに無理なことをすると、体脂肪だけでなく、筋肉や骨や体水分といった大事なものまで減らし始めるので、過激なダイエットで超短期で痩せたとする内実はからだをボロボロにすることでしかないということをご理解ください。 |