NO.604059 ・大泉さん(男性/32歳) 2010/06/19 15:09:55
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精子は卵子に比べて小さく、運動能力を有した雄性生殖細胞である。精子の構造は、DNA のつまった頭部、ミトコンドリアの集合した中片部、さらに中心小体から伸びた軸糸からなる尾部から構成されている。中片部および尾部は、鞭毛構造をとっており、それを振動させることにより運動している。頭部の先端はアクロソームと呼ばれ、卵子の細胞質を覆っている糖タンパク質である透明帯を通過するために必要なタンパク質分解酵素(アクロシン、ヒアルロニダーゼ)を含有する先体構造が存在する。卵子の位置を把握する何らかの機構(においなどを察知)が備わっていると考えられている。Y染色体をもつ精子はもたない精子より素早く動くことが出来るが、寿命は短いと考えられている。 受精のメカニズムは未だ不明な部分が多く、精子が能力を得るために必要な受精能獲得や運動パターンの変化である超活性化などについて現在でも多くの研究が行われている。卵子細胞膜との融合のために精子側で必要な分子として、日本人の研究者らによりIzumo (タンパク質)の存在が2005年に報告された。精子は精原細胞から分化して作られる。生殖細胞は生殖巣とは異なる場所に生じるが、発生の過程で移動し、精巣原基に取り込まれ精巣を形成する。精原細胞は細胞分裂により数を増やし、このなかから一次精母細胞が生じ、続いて減数分裂によって二次精母細胞から4個の精細胞が作られる。精細胞は精子完成を経て精子となる 精液は液体成分「精漿」と細胞成分「精子」とで構成される。 精液は、その3割程度が前立腺の分泌液(前立腺液)で、残りの7割程度が精嚢からの分泌液(精嚢分泌液)で、これらの混合物の中に精子が懸濁している状態である。倍率400倍程度の学習用顕微鏡で精液を観察すると、精子が鞭毛を動かしながら泳いでいるのを観察することができる。一般的には、精液といえば、精子も混ざった液体を指すが、無精子症、精管結紮(けっさつ)後の精液等では精子が含まれていない精液が体外に放出されることになる。 精嚢からの分泌液には果糖が多く含まれていて、細胞内部に栄養源をもたない精子の鞭毛運動を起こすエネルギー源に用いられる。精嚢の分泌液と合わさることで精子は初めてその鞭毛を動かして泳ぎ続けることが出来る。前立腺液にはクエン酸が多く含まれ、pHを弱アルカリ性に維持し、精子の生存を助ける。これ以外にも、精液からは多くの物質が分離、精製されており、精液の成分として知られている。例えば、前立腺液には多くの種類のタンパク質分解酵素(セリンプロテアーゼ)が含まれている。これは、精液をさらさらの液体にしたり、精子の細胞表面や女性生殖器内の物質に作用し、受精を起こりやすくするのにも役立っていると考えられている。 射精された直後から、精子は精液中の果糖を消費しつつ鞭毛運動を行うが、無酸素運動であるため精液中に次第に乳酸が形成され液性が酸性に傾く。また、精子は空気中・水道水中等においては生存できない。精子はほとんどがタンパク質でできており、デオキシリボ核酸も多く含まれる。 タンパク質分解酵素セリンプロテアーゼに、PSA (Prostate-specific antigen)、前立腺特異抗原と呼ばれる酵素がある。この酵素は前立腺から分泌され精液中にたくさん含まれている。前立腺肥大症や前立腺癌などの病変があると、精液中に分泌されるのとは別に、血液中にも分泌されてしまうことから、前立腺の腫瘍マーカーとして広く用いられている。 プロスタグランジンは、前立腺からの分泌液に含まれていることが最初に調べられたため、前立腺 (prostate gland) にちなんでこの名があるが、精嚢からの分泌液に、より多く含まれていることが後に分かった。 ↑ ちと長いけれどこちらの文献をどうぞ。君の歳なら理解出来るでしょう。 |