NO.528095 ・やすさん(男性/37歳) 2009/10/18 22:04:22
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私も数学は大好きなのですが、実はあまり得意ではありません。センターレベルなら8〜9割取れるのですが、2次レベルになるとパタリとできなくなりました。受験に失敗したのは、まさにこれが直接の原因でした。
でもその事と数学が好きなのは別のことだし、決して僕に数学の才能がないとも思っていません。その事に気づいたのは30才すぎたあたりでしょうか。
数学科に入る人なんて世の中にほとんどいません。みんな工学部や経済学部で応用数学を学ぶのであって、純粋数学を学ぶ数学科にはほとんど誰も来ないのです。
なぜか。金にならないからです。
純粋数学は哲学や芸術に近い。僕のイメージでは、「無限と極限のバランスを究極まで追求する」学問がすうがくなのです。だからとても美しく魅力的ですが、それで飯がくえるわけではないと思います。
受験数学は簡単に言えば、計算が得意で作業や分類が上手な人が受かります。それに徹することができるかです。でも純粋数学は違います。もちろん計算上手であるに越したことはないのですが、それはそんなに大切なことではありません。 一言で言うなら、「未知の世界をいかにイメージできるか」です。時として数式がまったくいらないことさえあります。
私が言いたいのは、数学を志すなら就職のことを考えてはいけない、ということです。教師になることもです。厳密な意味で、数学教師と純粋数学は学ぶことが違います。数学教師はどこまでいっても教師のプロであり技術職なのです。
私は文学部出身です。数学科と同じように食えません。文学の研究者になろうと思いましたがそこまでの勇気はなく、社会との繋がりが持ちたくて教師になりました。ですがこれは結果論であって、はじめから文学を諦めていたわけではないし、今も文学や哲学は常に私のとなりにいます。
あなたの数学への思いが強いようなので敢えて厳しく書かせていただきました。数学が本当にやりたいのであれば、2浪ぐらい覚悟で数学科を目指してください。ですが単に漠然と数学が好きなだけなら、工学部でも経済学部でも教員養成でも色々な道はあると思うし、そこには数学専門の先生がいます。そこでやる数学も十分魅力的だし、あなたがかんがえてるよりずっと本質的でもあると思います。 |