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管理者に連絡

投稿情報 内容
NO.688392
アムロさん(女性/37歳)
2011/05/09 23:31:34

彼と私は最初からお互い完璧ではなく、共に成長し合った関係だと思う。
これはダンナとの関係も同じ。

人間てコミュニケーションを重ね歩み寄り、お互いを深く知り、表情で心を感じ取ったり、言葉の意味や文字から滲み出る内面を感じ取り、そうやって距離が縮まって行くと思う。

接近のきっかけは、彼が携帯が繋がらない旅先から、公衆電話で『食事しませんか』と電話をくれたこと。
何も考えてなかった私は『〇〇さんも誘いますか?』と聞いてしまった。
『いや…二人で』と言った。
単純な私は『あっそ、ま、いっか』って感じ。
始めに二度無しと言うように、私には丁度良いソフトな入り口だった。

それから時々二人で食事すようになったわけだけど…
偶然にも私は、人生の岐路に立たされてたというか、路頭に迷い込んだ気持の時だった。
どんなに虚勢を張っても太刀打ち出来ない無力の惨めさや、心の行き場、置き場を失った孤独な気持になってた。
過去に試練は多々あったけど今度こそ…と亭主の言葉を信じて引越し一年以上待っていたけど…灯はともらなかったなぁ
凍りつきそうなくらい寒かった…
雪の中、暖かな家庭を覗くマッチ売りの少女のシーンに自分を被せたくらいだった。
引越したその一年は体内季節は冬のままで、四季を感じる事もなく、ただただ時間だけ過ぎて行った。

私は誰も頼れないのか…
でも私も母親であっても生身の人間。限界がある。子供達のためにも、今また病気にはなれない…と恐怖すらあった。

一番頼れるはずの者に、昔から私は飾りでしか無かったように感じ、幾度となくやり直して来た家族とは何かを真剣に考え、一度浮上して消した離婚も頭を過ってた。
そんな閉鎖的な私の心に、情の厚い彼の存在は、冬の川の氷が割れ始めた感じだった。

****************

彼は中森明菜のファンで、彼女のはかなげな感じが好きで、私から似てる雰囲気を感じたみたい。(※似てないから)
だけど実際は、瞳の奥に見た目とは違う揺るぎない意思が宿り、頑固さがあったとのこと。

彼は常に私より高い位置からコメントしてた。
『君は僕の言うことを聞かない』とよく言われた。
私は、大胆さと慎重さの二律背反を持つ人間らしい。

私は、他人に従い後悔することが嫌で、何事も自分で行動してみて納得いく結論を出したいタイプ。
これでよく喧嘩した。
よく彼が見放さず折れて来たと思う。

****************

私は素直に甘えられる人を求めてた。
私は愛に依存し、同じ愛情を相手に求めてしまう。
彼は全身全霊をかけ愛してくれてたと感じる。
根拠なく愛されてることを感じ、無邪気に甘えることが出来た。
彼は思い込んだら直情径行型。強い意志と熱い情熱で引っ張られた。
単純明快な方だったから、ストーレートで分かりやすい表現も、本音しか口に出来ない彼の、見返りを求めないの愛情表現だったと思う。

神経質な私を、細かいことに拘らずおおらかに受け流してくれ、誠実に受け止めてくれる人だった。
心の底から信頼出来た。
幸せを享受してたと思う。

****************

『ねぇ、これって一般的には不倫ていうのよね?』
『そうかもしれないが、僕はそう思ってない。恋愛だと思ってる。愛してるから』
『あら、法律屋さんでもそうなるの?』
『人間というのは…自分のこととなるとダメなんだ』
『君に出逢う前は、嫁さんに一番愛してると言ってきた。でも君と出逢ってから…嫁さんは愛してるけど一番とは言えなくなってしまった。僕が嘘が言える人間ならいいけど…子供と同じか、いや、それ以上に愛してるかもしれない』
決して誇張した言葉でないことは、彼の内面を良く知る私には分かった。

『僕は授業が直ぐに頭に入った。周りが何故解らないのかが解らなかった。僕は頭はいいのかもしれないが、人間としては最低だと思っている』
そんな会話してた。

『完璧な人間はいない』と言っても、それで総て許されるかといえば…世の中そんなわけはない。
私は逃げ道といいか、慰め言葉だと思う部分があるの。
完璧な人間ではないだけで許されないことは、お互いによく分かってた。

恋の闇というのは、こういうことなのかと身を持って感じた。

***************

家庭のパパがどういうものか分かってる私も、当時は休日が嫌だった。
子供の行事には欠かさず参加する子煩悩さや、休日は家族サービスの日とキッチリ決めドライブや旅行をしている姿は…家庭にはそれぞれスタイルがあると分かってる私でも、我が家と比較して羨ましかった。

聞けば気の毒、見れば目の毒…
勿論、聞きも見もしなかったけど、今何してるのかな、今日は何処に行ってるのかな…そんな事を考えては消去する日々だった。

きっとダンナの彼女も、こんな気持だったに違いないと、同じ立場になってみて思った。

続)

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