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投稿情報 | 内容 |
NO.663609 匿名さん(男性/99歳) 2011/02/04 01:21:44 |
>有酸素運動は開始20分頃から体脂肪が燃え始める、というのが通説ですが、以前テレビで7分動けば充分脂肪は使われていくという話を聞いたのですが、どちらが正しいのでしょう? まず、安静時や日常生活レベルの低負荷活動時には、糖質と脂質を同じ割合で利用しています。このように、脂質は、特別なことをしなくても、常にエネルギー代謝に使われています。 では、よく言われる「有酸素運動は開始20分頃から体脂肪が燃え始める」とは、どういう意味なのでしょうか? そこで、有酸素運動時にエネルギー代謝のあり方がどのように変化していくのか?ということをお話したいと思います。 有酸素運動を開始するとは、エネルギー代謝を増やす必要が生じるということです。この必要増加分はひとまず糖質を利用する分を一気に増やすことで対応します。 同時に、脂質を利用する働きも増え始めるのですが、こちらの作用は実にゆっくりで、経過時間に伴ってちょっとずつ増えていくだけなんですね。 このように、有酸素運動開始直後に糖質の利用割合を一気に上げて必要なエネルギー代謝を一旦確保したところから、脂質の利用割合を少しずつ上げ戻していくというシフト過程が進んでいくことになります。 脂質を利用する働きが少しずつ増えていくとき、まず、筋肉内にある脂質が利用され、次に、血中脂質(遊離脂肪酸)が利用されるようになっていきます。 血中の遊離脂肪酸は、食事の消化吸収や体脂肪の分解によって日常的に一定量が存在しています。この一定量とは、安静時や日常生活レベルの低負荷活動時で利用する脂質を十分にまかなえる量であり、有酸素運動によって次第に消費量が増えていくときにも、最初しばらくはまかなえる量でもあります。 有酸素運動の経過時間が進むことで、血中の遊離脂肪酸が多く消費されていくと、やがて足りなくなった量を補う必要が出てきます。有酸素運動によって、交感神経が刺激されて、アドレナリンやノルアドレナリンといったホルモン分泌量が少しずつ次第に増え、それらのホルモンの作用で脂肪組織に蓄えられた体脂肪(中性脂肪)が新たに分解されだし、血中の遊離脂肪酸を補給・増加させるようになります。この「体脂肪(中性脂肪)が新たに分解」される働きのことを一般に「有酸素運動によって体脂肪が燃え始める」と表現していているわけで、この働きに至るまでの所要時間が確かに20分くらいなんですね。 このようにして、有酸素運動開始から20分を経過すると、脂質の利用割合を少しずつ上げ戻していくというシフト過程が十分に進んで、糖質と脂質を同じ割合で利用するという本来のエネルギー代謝の状態になります。そして、30〜40分も経過すると、糖質:脂質=4:6、さらに3:7と、脂質をより多く利用する、非常に効率的なエネルギー代謝の状態になります。 以上のようなことから、体脂肪を効率的に減らしたければ、有酸素運動を連続20分以上行いましょう!という話になっているわけです。 この話は、体脂肪燃焼のための有酸素運動のあり方の原則として理解しておいてください。ただ、原則であり、その後の研究によって、いろいろな応用がわかってきています。 (続く) |
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